日本語

楽譜記号

変化記号

音をひとつ調律しなおす五つの記号。どれも同じ音の上にあり、どれも聴ける。まず素のまま、つぎに記号をつけて。

変化記号は、その直前に置かれた音符の高さを変える。どれだけ変えるかは毎回同じで、半音ひとつ、二重の記号なら二つである。これは説明できるものではなく、聴くほかない。だからこのページのどの図も同じ音を二度ずつ示している。はじめは素のまま、つぎに記号を前に置いて。

音はいつも同じで、それは意図してのことだ。そうすれば違うのは記号だけになる。シャープは半音上げ、フラットは半音下げ、ダブルシャープは二つ上げ、ダブルフラットは二つ下げる。ナチュラルだけが五つのうちで固有の幅を持たない。前にあったものを取り消して、素の音に戻すのである。

シャープ

音を半音上げる。五つの記号のうちもっともよく使われる。シャープ系の調の調号に置かれ、小節の途中では調の外の音が必要になるところならどこにでも現れる。上がった音の名前には接尾語として現れ、素の音名のうしろに一音節がつく。

はじめは記号のない音、つぎに同じ音に記号をつけて

Engraved by Verovio 6.3.0-425dd7b

フラット

音を半音下げる、シャープの相手方。印刷された形は小文字のbに似ていて、ドイツ語の名前はまさにそこから来ている。フラット系の調の調号に置かれ、小節のなかで半音低い音がほしいところならどこにでも現れる。

はじめは記号のない音、つぎに同じ音に記号をつけて

Engraved by Verovio 6.3.0-425dd7b

ナチュラル

変化記号を取り消して素の音に戻す。五つのうちこれだけが決まった幅を持たない。シャープのあとなら半音下げ、ダブルシャープのあとなら二つ下げる。効いているものすべてに働きかける。小節のなかの記号にも、調号にも同じように。

はじめは記号のない音、つぎに同じ音に記号をつけて

Engraved by Verovio 6.3.0-425dd7b

ダブルシャープ

音を半音二つ、つまり全音ひとつ分上げる。四つの楔からなる小さな十字のような形で、すでに上がっている音をもう一度上げなければならないところに置かれる。シャープの多い調や、導音へ向かう和音のなかである。書くのは音名を正しく保つためであって、便利だからではない。

はじめは記号のない音、つぎに同じ音に記号をつけて

Engraved by Verovio 6.3.0-425dd7b

ダブルフラット

音を半音二つ分下げる。フラットが二つ並び、論理はダブルシャープと同じで向きだけが下になる。鍵盤の上ではその音にずっと簡単な名前があるが、調のつながりのなかではその名前は誤りになる。まれであり、現れるときには相応の理由がある。

はじめは記号のない音、つぎに同じ音に記号をつけて

Engraved by Verovio 6.3.0-425dd7b

変化記号はどこまで効くか

最初の音符にシャープがひとつ。小節の四つの音はすべて上がって鳴る

Engraved by Verovio 6.3.0-425dd7b 1 2

ここはほとんどの人が一度は読み違えるところだ。変化記号はとなりの音符だけに効くのではなく、次の小節線まで効く。同じ小節にある同じ高さのすべての音符に及ぶのである。図ではシャープがついているのは最初の音符だけだが、それでも第一小節の四つの音はどれも上がって鳴る。第二小節には記号がなく、そこでは音がふたたび素のまま鳴る。

だから誰もシャープを四度も書かない。そしてだからこそ、よい版は厳密には不要な場所にナチュラルを刷ることがある。次の小節に、念のために、前の小節のシャープが耳に残らないように。こうした記号は親切記号と呼ばれ、括弧に入れられることもある。

行のはじめにある記号

行のはじめにシャープがひとつ。二つの音域で四つの音が上がって鳴る

Engraved by Verovio 6.3.0-425dd7b 1 2

いちばん前、音部記号のすぐうしろに、見た目はまったく同じなのに効き方の違うものが置かれている。調号である。小節線までではなく曲全体に効き、どのオクターヴでもどの小節でも効く。新しい調が書かれるまでそれは続く。

図でははじめにシャープがひとつだけ置かれている。そのあと二つの異なる音域に四つの音符が続き、どれにも記号はついていないのに四つとも上がって鳴る。違いはそこにある。小節の中の変化記号はひとつの高さに小節線まで効き、調号はひとつの音名にすべての音域で効く。

どの調にいくつの記号がつくか

行のはじめにシャープやフラットがいくつどの順で並ぶかを決めるのは調である。それはここではなく調のところにある。そこには調ごとの調号が図示してあり、五度圏がなぜその順序なのかを示している。その調の音階がどの音から組み立てられるかは音階のところにある。

楽譜記号 · 調 · 楽典用語

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